ノーマン・フォスター       Norman Foster
2002, 建築部門
  「建築は芸術と科学の融合」を持論とする建築家、ノーマン・フォスターは、香港上海銀行、独コメルツバンク両本社ビルをはじめ、美術館、学校、居住施設、巨大空港から地下鉄に至るまで、世界中で100を超える多様なプロジェクトを手がけてきた。その洗練された“ハイテク美”と環境への配慮は世界的な称賛を浴びている。
  最近では、ベルリンのドイツ連邦議会新議事堂やロンドンの大英博物館グレートコートの改修プロジェクトに見られるように、ハイテク技術を駆使して、歴史的な建造物を再生する手法が高く評価されている。
  新世紀を祝って、ロンドン・テムズ川に完成したミレニアム・ブリッジは、世界文化賞受賞者の彫刻家、、アンソニー・カロとの共同設計だった。
  「構造技術、土木、環境、経済、芸術など多分野の専門家の垣根を越えた融合こそ、建築には重要なのです」
  今年7月には、すべてコンピューター設計による、ガラス張りで変則球形のロンドン新市庁舎がテムズ河畔にオープンした。ロンドン名所トラファルガー広場の再開発も今年中に完成。ロンドン郊外の“サッカーの聖地”、ウエンブリー・スタジアムも来年には完成予定だ。
  「創造的な高層構築」で定評があるが、昨年9月に起きた米中枢同時多発テロのニューヨークの現場を検証し、高層建築についての新たな研究も始めている。
  産業革命という技術革新の軌跡を残す街並み、建築家を育む土地柄のマンチェスターで生まれ育った。43歳の時、工場を連想させるデザインのセインズベリー美術センター(英国ノレッジ)で一躍、脚光を浴び、48歳の時、伝統ある英王立建築家協会から史上最年少で金賞を受けた。
  東京には、日本の寺院の屋根をモチーフにしたというセンチュリー・タワーがある。
© The Sankei Shimbun 2002

ドイツ連邦議会新議事堂、ライヒスターク(ベルリン、1992-99)