ピーター・ズントー       Peter Zumthor
2008, 建築部門
  建てる「場所」と「用途」に真摯に向き合い、ふさわしい「素材」選びに労を惜しまない。「オーダーメードのような建築」にこだわる。スイス南東部の州で歴史的建造物の保存・修復をする仕事を経て、建築家として独立。今も同じ州の小さな村ハルデンシュタインにアトリエを構え、その作品はスイスを中心に欧州に集中している。宗教建築から美術館、温泉施設、住宅にいたるまで、一貫して精神性の高さを感じさせる。昨年開館した「聖コロンバ教会ケルン大司教区美術館」(ドイツ・ケルン)も、ローマ時代から脈々と続く歴史の継続性を、廃墟部分を生かすことで表現。さしこむ光と陰の微妙な使い方は、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」に通じるようだ。
©The Sankei Shimbun 2008

アトリエにて