第37回
2026年
演劇・映像部門
Cate Blanchett
ケイト・ブランシェット
略歴
1969年5月14日、オーストラリア・メルボルン生まれ
オーストラリア出身でハリウッドでも活躍している国際的な俳優、プロデューサー。〝格好いい女性〟の代名詞のようなクールで知的な美貌と、長身で凛とした魅力に加え、舞台俳優から出発して磨き上げた演技、さらには幅広い社会的活動で世界的に知られている。
オーストラリア国立演劇学院を卒業後、早くから舞台俳優として注目され、1993年にシドニー劇場批評家協会賞の新人賞と最優秀女優賞をともに受賞。その後、活躍の場を映画にも広げ、『エリザベス』(1998年)のエリザベス一世役でゴールデングローブ賞主演女優賞などを受賞するとともに、アカデミー主演女優賞にもノミネートされ、評価を確立した。
2001年から始まった『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは、同作のピーター・ジャクソン監督のファンだったことから、ほぼノーギャラで女王ガラドリエルに扮し、持ち味のカリスマ性を発揮。『アビエイター』(2004年)では、米大女優のキャサリン・ヘップバーンを演じ、アカデミー助演女優賞を受賞するなど、世界各国で数々の賞を受賞した。その後も、『アイム・ノット・ゼア』(2007年)でアカデミー賞ノミネート、ヴェネツィア国際映画祭ヴォルピ杯最優秀女優賞。『ブルージャスミン』(2013年)で、アカデミー主演女優賞を受賞した。その後も、『キャロル』(2015年)などの話題作に数多く出演し、『TAR/ター』(2022年)でもゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞している。
一方で、ニューヨークのブロードウェーや、ロンドンのウエストエンドなど、世界の主要な劇場にも出演し、『The Present』(2017年)でトニー賞主演女優賞にノミネート。また、映画祭にも貢献し、カンヌやヴェネツィアの世界的な国際映画祭で審査委員長を歴任している。
活動は俳優にとどまらず、作品作りにも深く関わってきた。映画やテレビの分野では、制作会社「ダーティ・フィルムズ」の共同設立者として、Netflixシリーズやポッドキャストなど多様なメディアに作品を提供している。舞台では、2008年から2012年までオーストラリアを代表する劇団「シドニー・シアター・カンパニー」で、夫のアンドリュー・アプトンと共同芸術監督兼CEOを務め、環境に配慮した劇団へと改革を行った。
華やかな活動の一方で、社会的活動にも熱心に取り組み、世界の難民や移民、トランスジェンダー支援の映画基金を創設し、マイノリティーの創作活動を支援。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使や、英国立劇場(ロイヤル・ナショナル・シアター)の理事の傍ら、オーストラリア野生生物保護協会を支援するなど自然保護活動にも尽力している。卓越した芸術活動による映画・演劇界への貢献と、それと連携して人道的な活動に取り組む姿勢は、世界的に尊敬の対象となっている。
2012年、フランス芸術文化勲章シュバリエを受章。2017年、オーストラリア勲章で現在では最高位の「コンパニオン」に任命されている。教育界でも注目され、2026年6月、イギリスのオックスフォード大学の客員教授(現代演劇)に就任した。
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シドニー・シアター・カンパニーの舞台『オレアナ』1993年
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『エリザベス』1998年
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シドニー・シアター・カンパニーの舞台『欲望という名の電車』2009年
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シドニー・シアター・カンパニーの舞台『プレゼント』2015年
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『TAR/ター』2022年
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ナショナルシアターの舞台『かもめ』2025年
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『ブラックバッグ』2025年
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Displacement Film Fund(難民映画基金)による作品が上映された第55回ロッテルダム国際映画祭にて(後列左から3人目)