第37回世界文化賞 音楽部門受賞者 ヘルベルト・ブロムシュテット氏逝去、99歳
現代を代表する指揮者の一人で、今年の高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)を受賞したヘルベルト・ブロムシュテット氏が4日、逝去されました。99歳。マネジメント会社「ガスタイグ音楽家マネジメント事務所(KSG)」が発表しました。
ブロムシュテット氏はアメリカで生まれ、2歳で両親の祖国スウェーデンへ。スウェーデン、アメリカ、ドイツ、スイスで指揮に加え、現代音楽、ルネサンス・バロック音楽を学び、若くして幅広い音楽的基盤を築きました。
1954年に指揮者デビュー。北欧の名門オーケストラの指揮者を歴任した後、東独の名門「ドレスデン国立歌劇場管弦楽団」で首席指揮者を10年務めて国際的名声を得ました。冷戦下、『ベートーベン交響曲全集』など歴史的名盤を残し、1985年にはアメリカの「サンフランシスコ交響楽団」の音楽監督に就任し、米グラミー賞を複数回受賞しました。
日本との縁も深く、「NHK交響楽団」とは1981年の初共演以来、信頼関係を築き「桂冠名誉指揮者」に就任。2014年には東日本大震災の復興支援のためN響の指揮を執りました。
熱心なキリスト教徒で、禁酒禁煙のストイックな生き方を貫いたブラムシュテット氏は、対話と信頼により楽団員から最高の演奏を引き出し、現代の指揮者のあるべき姿を示してきました。
2018年に旭日中綬章、2022年にドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星章を受章しています。
ブロムシュテット氏は今年、第37回高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)を受賞しました。10月28日に東京で開催された授賞式典には健康上の理由で出席できませんでしたが、ブロムシュテット氏と30年間にわたって交流のあったスウェーデン王立音楽アカデミー会長のステーファン・フォルシュベリ氏が代理として出席し、顕彰メダルと感謝状を受け取りました。
フォルシュベリ氏は11月21日、グリプスホルム城にある国立肖像画コレクションにおいて、ブロムシュテット氏の肖像画の除幕式が行われる機会に、ご遺族と面会し、世界文化賞の顕彰メダルと感謝状を届ける予定です。